いきなりDXを実施は絶対に無理です。業務フロー作成は必須
DXという事がさけばれていますが、いきなり着手することは無謀です。
現状の業務内容を整理して、業務フロー(業務プロセス)を作ってみましょう(業務の可視化)/手間は少々かかるが、難しい話ではありません。業務の見える化の結果、週休二日&残業ゼロが実現という企業も!
まず、その前に
業務改革の背景
- 「業務改革」・「業務改善」(省力化)を実施して業務の効率化を計りたいと考える企業は少なくありません。
- 何から手を付けてよいのやらと悩むこともあると思います。
- 各業務を整理して、どのように毎日発生する情報(伝票など)を、誰が、誰に渡しているかを整理することで、自社の業務内容が見えてきます、悩むことは有りません、以下の手順を実行してみて下さい。
各業務を整理して、どのように毎日発生する情報(伝票など)を、誰が、誰に渡しているかを整理することで、自社の業務内容が見えてきます。 - 互いの要求や課題、不満要素などを明らかにし、皆が納得できる妥協点や 方策を見つけ出す方法として、さらに従業員が働きやすい職場を目指す。
業務改革の必要性
- 生産性の向上
- 人手不足への対応
- 働き方改革から始まった短時間労働化への対策
DX、デジタル化・・・時流に流される前に
図―1
- 多くの企業(大きさによらない)では、業務について正確に把握しているとはいえません。
- 企業・組織の拡大や業務の多様化により、業務の仕方は旧来のまま、担当者が自分の業務の最適を狙って、全体では非効率になっていることに気が付かない事が多々あります。
- 個々の業務のインプット(入力情報)、プロセス(業務の内容)、アウトプット(業務の結果)を明確にし、業務の流れとそれぞれの部門の役割をわかり易く表現したものが業務フロー図です。この作業により、業務効率化を目指すにはどのプロセスを改善するべきか検討しやすくなり、業務を洗い出すだけで業務効率を飛躍的に改善する案が見えてきます。“当たり前”の無駄も見えてきます。
【A.業務フローの作成】:基本手作業で行う (洗い出し)
【準備】大きな方眼紙などを用意する。
【その1】業務で使用している、伝票、帳票を整理する。
【その2】業務の流れに沿って部署ごとに伝票、帳票を並べてみる。
【その3】伝票、帳票で使用されている項目を列挙してみる。*Excelなどを使用して
下図は製造業の業務概要です。各企業では、どのように業務を把握しているのでしょう?
ここまでできれば、【業務フローの作成】は終わりとなりますが、【業務フロー】をみて改善点などの検討となります。
下図は製造業の業務概要です。どのように業務を把握しているのでしょう?
図―2
【B.業務フローの検討・改善】(見つける、追究する)
【その1】項目名は同じだが内容が異なってはいないか?(A.その3のデータを利用して)
【その2】逆に、内容が同じだが項目名は異なっていないか?
【その3】伝票、帳票が業務(部署・人)の流れに沿って流れているか?
【その4】伝票、帳票は情報の発生源で作成されているか?
【その5】人的要素にムダな箇所はないか?
【その6】担当者毎に異なる作業方法で行われていないか?
【その7】作業を簡素化できないか?
「項目名」に“その他”はありますか?“その他”という項目は排除しましょう。常に使用しているならば、使用内容に合った「項目名」にしましょう。
- 業務フローの作成のヒント
上図(図―2)の「受注」ブロックでは、
- 「受注情報」の種類はFAX・メール・WEB?
誰が行うのか?
- 「生産情報」は誰が作成
- 「生産情報」の形態は、紙・掲示板・電子デバイス・・・
等を整理してみましょう。
フローのみではなく情報は項目を羅列し伝票類との関連性などを表に表現します。
例:業務フロー&項目の一覧・偏移表
- 業務フローの作成効果
- 業務効率化による生産性向上、業務処理コスト削減。
業務調査・可視化を通じて業務上の課題を明らかにします。課題解決の過程で業務処理方法の標準化・ビジネスルール策定などにより変化に強い透明度の高い業務プロセスを構築できます。- 属人化した業務を抽出して平準化することで、誰もが業務を遂行できるようになる
- 属人化の原因から、制度やルール、運用を見直すことができる
- 予め業務プロセスに潜むリスクを把握できるので、優先的に解決策を検討できる
- 全ての業務内容を挙げることで、システム導入時の要件が明確になる
- 人事配置や人材育成などのタレントマネジメントを的確に行え、業務を最適化できる
- 業務のムリ・ムダ・ムラを排除できるので、コスト削減や業務の効率化に繋がる
- 顧客ニーズとマッチする業務に注力でき、顧客満足度の向上が図れる
【C.情報処理システムの導入を検討してみる】(立案する、実行する、評価する)
上図(図―1)の受注から出荷までの生産管理(情報管理)では、簡単ではない。
- 発注書(web、FAX、電話、メール…)から 在庫を確認して生産計画を作る
- 材料発注の手配(メール、電話、FAX)をして 入力作業を行う。
- 出荷票作成
- 請求書作成
1から4までにどの程度、人数と費やしているでしょうか?
人材不足の懸念もあって、無駄な人員・工数について検討することが重要です。
- 情報処理システムの導入を検討してみる。
- 生産管理システム を導入すると
見積・受注・発注・仕入・生産・売上・会計まで
システムが一元管理してくれます。
「設計」→「生産」→「営業」 →「経理」
一気通貫で改革を推し進めることで短期間で大きな改善効果を得ることができます。
生産(もの作り)が優先され、情報処理システムなどは、なくてもいいと思われている企業が多いように思われます。しかしながら、情報処理システムを導入することで業務(受注から請求・経理)の改善は
- 図―2を基に情報処理システムを検討する
-
- データ入力の工数を意識したシステム(データ連携)
- 製品情報、顧客情報は、どの業務においても同一とする(データ共有)
- 上記をシステム要件の主として、下記要件とする
-
- ・・データのX:Yは会社データ(会社NO)、製品データ(製品NO)を引用、
- 出荷データは受注データを引用し、出荷数を入荷、全納品か一部納品を可能とする
- 請求データは出荷データを引用し、請求額入力・請求先ごとに集約できるなどの機能を可能とする。
- 生産計画に基づき在庫情報を基に不足分のみを発注する。
- 入荷データは発注データを引用し、不足分など確認できる機能を可能とする。
- 支払データは入荷データを引用し、支払入力・支払先ごとに集約できるなどの機能を可能とする。
- 受注データは請求データまで引き継がれる事、発注データは支払いデータまで引き継げられること事が重要です。(入力コストの軽減、人的ミス削減)
- CSVファイル利用ができるシステムが重要です。
- 【情報処理システムの概要】
上記(図ー2)を考慮した情報処理システムの概要は
図―3
生産管理システムを導入するにしても、、簡単な取組として、ワード(Word)とエクセル(Excel)で事務工数半減(請求書データから売掛金データに変換)にトライしてみる、あるいは、情報(データ)の共有化を行い、事務工数の半減を行うことも可能です、下記をご覧ください。
会計処理データで在庫管理を行うや
生産管理システムと会計管理システムとのデータ連携。など方法があります。
よく見られる傾向として、各部門の要求に従うがまま、継ぎ接ぎだらけのシステムを構築しても、ただの「業務のコンピュータ化(自動化)」であり、「IT」化とは言えません。
DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション:)について
DX実践手引書 ITシステム構築編(完成第1.0版)
より抜粋
DXの起点は「目指すべきビジョン」の共有 全社的な取り組みとしてDXを実践する第一歩は、まず社内の幹部を巻き込んで、組織の将来像・ビジョンを徹底的に議論し、デジタル活用を踏まえて、10年、20年先のビジョンを掲げて共有することである9。デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)とは文字通り「デジタル変革」であり、組織全体としての変革に向けた力が必要になる。そうでなければ、多くの組織でDXを推進すべきであると頭ではわかっていても、個々の行動に反映されず、他人事となってしまう。ビジョンの策定、共有がされていなければ、たとえそれぞれが良い取り組みを進めていても組織全体としての力を発揮できない。
D X レポート 2.2 (概要): – 経済産業省、令和4年7月デジタル産業への変革に向けた研究会を公表した。
⚫ユーザー企業とベンダー企業はともに「低位安定」の関係に固定されてしまっているため、我が国においては、個社単独でのDXが困難な状況にある。
⚫そのため、産業全体での変革が必要であり、目指すべき産業の姿として「デジタル産業」を示した。。
DXを実現していく上では、デジタル技術を活用してビジネスをどのように変革するかについての経営戦略や経営者による強いコミットメント、それを実行する上でのマインドセットの変革を含めた企業組織内の仕組みや体制の構築等が不可欠である。
弊社ショッピングサイトは、2004年2月「NEC Direct」として リニューアルオープンし、この度、2024年2月をもちまして 20周年を迎えることができました。